みずほ銀行オンライン・システム障害について 〜 注31

公開: 2021年11月27日

更新: 2021年11月27日

注31. 護送船団方式

戦争の継続するために必要な物資を、国内から遠くの戦地に向けて送り込むために、数多くの船を少数の軍艦で守り、目的地まで安全に運搬するために形成するのが護送船団である。護送船団は、船団の中で最も遅い船に全体を合わせて進ませるために、結果として最も遅い進み方になる。

このやり方を真似て、政治を行う方法を「護送船団方式」と言う。それを、日本の銀行業に適用し、銀行の倒産を未然に防ごうとしてのが、大蔵省の護送船団方式である。銀行の中で、もっとも経営体質の弱い銀行を守るために、それよりも経営体質の強い銀行にも、同じ基準を設定して経営させることを意味する。

これは、第2次世界大戦前の世界恐慌の時、日本の銀行で倒産があり、日本経済が大打撃を受けた歴史の教訓にならい、戦後の日本社会でもそのまま実践されていた政策であった。この政策は、結果として、日本の銀行の体力を弱め、国際的な競争力を失わせたのであった。

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